会議ノートを作りませんか?

議事録の重要性
ほとんどの会社は社長1人の経営判断で会社の舵取りを行っています。

しかしながら会社というのは、株主・取締役での会議でことを進めるというのが本筋!会社法が施行され、株主も役員も1人でOKになって自由度は増えました。でも、税務署を含め対外的に、「俺がこう決めたんだ」と力説しても、「そうですか・・・で、証拠は?」という具合に、埒が明きません。

決めたこと、言ったことを時系列で記録を残せば、形式的な部分での争いは無くなります。

蛇足ながら、帳簿+証拠書類の保管や「証第 号」のゴム印について、事務所から再三ご案内するのは、「・・・で、証拠は?」と言われないための指導です。わが国は、証拠裁判主義(刑事訴訟法317条)で、通常の過程において作成された書面(商業帳簿)に証拠能力を認めているのですから。議事録も帳簿と同様、適時に作成しましょう。

記載の内容
株主=役員という場合が多いと思いますので。時には、株主総会議事録・時には取締役会議事録でとりあえず良いでしょう。

まず、決算書の承認決議は必ず記録してください。日付は申告書の下のほうに記載されています。売上高と当期利益など書き留めておけばよいでしょう。

役員の変更時期であった場合は、司法書士にお願いして(報酬支払って)作成してもらいます(ちなみに税理士は議事録の作成できません。)

日頃、こんなことも記録しておきます。


・重要な財産の処分及び譲受け

・多額の借財

・支配人その他重要な使用人の選任及び解任 

の(会社法362条)のほか、


機械を買う

車を売る

借入する

リース契約する

生命保険に加入する(この記載結構大事!)

など、書きとめておくこと一杯あります。

役員の給与の改定などは、特に書き留めておいてください。

また、株の移動は、株主総会の承認(会社法108条)或いは、取締役会・代表取締役の承認(譲渡制限付き株式が殆ど)が必要なので、これも記載事項です。

配当を実施するなども、一般的には決算書の承認決議に合わせて決めます(会社法改正で年に何回でも配当可能になりましたが)。株式の移動、配当など申告書に影響ありますので、当事務所にとっても書面での報告は必要です。口頭で、株動かしたよ!とか、配当決めたよ!というのは、カンベンしてください。

会議自体は、食卓で、風呂場で或いは寝室で行われると思いますが、日をおかずに決議事項(「社長が昨日言ったこと」)を書き留めて、承認印を押しておけば、事足りると思います。

企業法務は専門ではありませんから、最低限のことをご案内します。 平田会計では、議事録の作成を代行できません。 第1号議案じゃなくてもOKです。「①平田君の給料のこと」でOKです。



ご自身を守るためです。

原価はワンコインくらい・・・これで証拠づくりができるなら、安いものです。

蛇足ながら・・・これも大切

経営の目標や夢を書き留めましょう。実は、これが経営改善計画の第一歩だったりして。

よく、ビジネス系のセミナーで目標を「紙」に書いて「見える化」しなさいとか言われていますね。